世界の奥に吹く風のように
噴水が聳えて行く
上でも下でもないところへと
その水を受けようとしても
そこに受け皿はなく
その戴きにかざそうとしても
そこにまなざしはない
(水はだれも見詰めていない
純粋な斜視の中には
血でねじ曲げた直線は通らない)
初夏の日差しが噴水を通って行く
恋する人の手をおずおずと探るように
日差しが木にその噂を伝えるとき
もうすでに、それは別の踊りへと跳躍している
僕らの目にはせわしげなその形も
頭上に輝く火神への憧れに身悶える
変わることの無い純粋な意志を
割られざるその中心に宿している
